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吉田寮問題についての声明

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 京都大学は、学生寮に住む「学生の安全確保」を理由に、9月30日までに退去するよう寮生に迫っています。

 学生の生活の根幹にかかわる重要な案件であるにもかかわらず、この間の大学のやり方は有無をいわせず自分たちの計画を通告することに終始してきたといわざるをえません。教授会においてもこの問題はいっさい協議の対象とはされてきませんでした。そしてなにより肝心な当事者である寮生との話し合いも形式的に数回実施されはしたものの、事実上一方的に打ち切ってしまいました。

 これはたいへんに憂慮すべき事態であるとわたしたちは考えます。

 吉田寮旧棟に居住する寮生のみならず、3年前に建築されたばかりの新棟に居住する寮生についても退去を求めていることは、今回の退去勧告が本当に「学生の安全確保」のためのものなのか、という疑いを抱かせます。新棟からも退去を求める理由について川添信介厚生補導担当副学長は、新棟に居住する学生の名簿が疑わしいなど吉田寮自治会が「無責任」で「信頼がおけない」ことを理由として挙げています(「吉田寮の安全確保についての基本方針」の実施状況について」2018年8月28日)。

 こうした判断が適切なものなのかどうか。わたしたちは、少なくとも議論の余地があると考えています。さらに、この文書において担当副学長自身が「安全確保」という次元に止まらない問題のあることを認めているともいえます。それにもかかわらず、信頼回復に向けての相互的な努力をおこなうのではなく、ただ「安全確保」を名目とした措置を強行しようとしていることに強い戸惑いを感じざるをえません。

 他大学の事例をみても、寮制度の改変に伴い、機動隊や警備員を動員した退去の強制、電気、ガス、水道などのライフラインの遮断といった非人道的措置がとられています。京都大学もまた同じような措置をとるというのでしょうか?京都大学が「人権を尊重した運営」(基本理念第8項)を旨とするのであれば、それは論外であるとわたしたちは考えます。

 学問の府にふさわしい、対話に基づく解決を目指すことを切に要望するものです。

自由と平和のための京大有志の会