この勉強会は、京都大学の学生・教職員だけでなく、市民にも開かれた「ひろば」として開催されます。
子どものころ、楽しく遊んでいたのに、「勉強しなさい」と大人から言われて、うらめしい気持ちを抱えて机に向かった人も多いのではないでしょうか。私もそんな子どもでした。その後いろいろあって、大学で研究したり教えたりして年を重ねた現在、「学ぶ」ことは、ときには苦しいこともあるけれど、本質的には楽しいことだと感じています。
いやいやながらの「勉強」と、好奇心をかきたてられる「学び」とは、どこが違うのでしょうか。
学問にはいろいろな専門分野がありますが、分野によって「学び」の性質に違いはあるのでしょうか。
えんぴつを手に紙に書いて学ぶ。キーボードをたたいたり画面をタップしたりしながら学ぶ。本を読む。youtubeを見る。どの手段を選択するかによって、「学び」の中味も違ってくるのでしょうか。
そんなもろもろの事柄について考え、議論する手がかりとして、数学者と歴史学者が専門分野と世代を超えて交わした往復書簡をとりあげます。数式はニガテ、歴史は暗記ばかりでキライ、そんな方でも思わず引き込まれてしまう、手紙による熱い対話の記録です。自分の足で、興味のおもむくままに寄り道しながら知の世界を旅してみたい方、考えてみたい問題があるけれど、どこからアプローチしたらよいかわからなくて困っている方、いろいろな関心をお持ちの方に参加を呼びかけます。
◆日時:2025年10月28日(火)18:30~20:30
◆会場:京都大学文学部 第2講義室
https://www.kyoto-u.ac.jp/ja/access/campus/yoshida/map6r-y ※8番の建物の南側1階
◆テキスト:伊原康隆・藤原辰史『学ぶとは――数学と歴史学の対話』ミシマ社、2025年刊(定価 本体3,500円)
※参加される方は、各自でテキストをご用意ください。
※Zoomによるオンラインでも参加できます。オンラインでの参加を希望される方は、事前に下記のフォームからお申し込みください。ご記入いただいたメールアドレスにZoomの招待を送らせていただきます。
https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLSd6fdvXPhZ62Sex1NCqjgOppM9R5Au1lnobPVGPq10Y9ZmMsA/viewform
講師はたてず、専門家はいないという前提で、各自が自分の読み方にもとづいて、感じたこと、思ったこと、考えたことを述べ合い、互いに耳をかたむけ合う、そんな集まりです。どうぞご遠慮なくご参加ください。